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モニターレポート

  1. 酒造りの現場より

酒造りの現場より

「レザーマン」との付き合いは、かれこれ20年近くになろうか。
わが愛妻より長い付き合いである。
もともとアウトドアが好きで買った多機能ナイフがレザーマンオリジナルのPSTであったが、最近はもっぱら仕事で世話になることが多い。

20年近く前に購入して今なお現役のレザーマンPSTと2年前に購入したチャージTi。
手入れさえしてやれば何年でも使えそうだ。
さすがにチャージの方がツールが進化していてポテンシャルは高い。
しかし、重いのがツライ!
小生は地方の小さな造り酒屋(日本酒)の主人なのだが、小さいがゆえに仕事は何でもこなさなければならない。
「米洗い」から「搾り」までの酒造り、出来た酒の「瓶詰め」は言うに及ばず、古くなった機械の手入れや、電気ケーブルの接触不良の修理など何でもありなのだ。

さて、日本酒の原料はご承知の通り米である。
その「米洗い」でレザーマンが役に立つ。
小さい蔵なので米は30kg入りの紙袋に入っていて、袋は糸で両端を縫い合わされているのだがその糸を上手く抜かないと作業にかなりの時間がかかってしまう。
カッターでも良いのだが、ナイフとペンチが一緒になっていて作業性が良いレザーマンの方が分がいい。
何せ醸造期の工場内ではいつも腰につけているので、いちいち道具を取りにいかなくてもいいのがありがたい。

=糸抜き作業=

米袋の縫い目。
ナイフ先端にある赤い糸を上手く引っ張ると「縫い目」がほどけて袋の片側が全開になる。
メーカによっては、この赤い糸の末端処理が輪にしてありカッターやナイフで切らないと抜けなくなっているものもある。

実はこの作業を得意とするのはPSTの方なのだ。
と言うのもチャージは安全機構がしっかりしているため、ナイフとペンチを同時に使うことが出来ない。
ペンチを出しながらナイフは使えないのだ。
いちいちペンチをしまってからナイフを出すのは煩わしいのである。

上手に引っ張ると「アっ!」という間に糸が解けてします。

ところで、知っておられる方も多いいだろうが「日本酒」は鉄分を非常に嫌う。
酒に錆(さび)が入ると黄土色から赤茶色に近い色に変色してしまう。
そのため、酒に使う金属製の機械器具はアルミ製かステンレス製がほとんどなのだが、その機械を修理するために使うドライバーや先の細いラジオペンチ(略してラジペン)と言うとステンレス製のものはほとんど眼にしない。
もちろんメッキをしたものはあるが、所詮メッキであるため長い時間使ってくると錆が出やすくなる。
その点レザーマンはステンレス製なので錆の心配は少ない。
(「もらい錆」と呼ばれる現象でステンレスも錆びる事があるので、絶対錆びない訳ではない)
事実、小生自身レザーマンを買おうと思ったひとつの理由がまさにこの「ステンレス製ラジペン」と言う部分なのである。

=ポンプの整備=

お酒の移動にはステンレス製ポンプ(このポンプはカスケードタイプのポンプ)を使うのだが、写真はそのポンプ羽根車(はねぐるま)部を分解整備しているところ。

ポンプのシャフト(軸棒)に羽根車を着けるところ。

シャフトには羽根車が空回りしない様に小さなピンが付いている。
それをつかんで差し込むときは先の細いラジペンが便利。

ナット締めもステンレス製のレザーマンなので当然Good !
・・・とは言うもののナット締めはこのサイズが限界かな。

ポンプ整備完了!

=フランジの修理=

これはポンプの羽根車部の本体上部にあるフランジ(ポンプとパイプの接続部分)なのだが、ここにボルトとナットが付いていて、これを外すのに通常スパナーが2本必要になる。

この技(わざ)はフランジ部外周の形状にもよるのだが、レザーマンのペンチ部をナットと本体の間に差し込み、ナットの「とも回り」を防いでモンキー1本とレザーマン1本でボルトを外したり着けたりするもの。
ペンチとしての機能とは言い難いが、ぺンチ部にある平面が役立っているので「可」として頂こう。
まぁ、ちょっとした裏技かな。

=プラグの修理=

家庭でも工場でも出くわすトラブルに電気のコンセント(プラグ)のトラブルがある。
特に家族や社員が手がけた物などは、コードを引っ張る等して接触不良になることがありレザーマンが役に立つ。

コードを切ったり、コード皮膜をめくったりするのにナイフやワイヤーストリッパーが必要になり、コードとプラグをつなぐのにドライバーが必要になる。

プラグの接触不良は、道具さえあれば比較的短時間で修理が出来るので、これらがワンセットになったレザーマンがあれば「鬼に金棒」なのである。
このように小生にとって「レザーマン」は仕事の頼れる相棒であり、封筒を開けるペーパーナイフ、通販で買った商品の梱包を開けるためのカッターとして、また、タバコを吸わなくなった今では、ライターを持ち歩かないためビニール紐(ひも)やビニール帯を切るのにも使っていて「普段の生活」にも重宝している。

ただ、近頃「物騒な事件」のせいでナイフを常時腰につけて居られなくなり、機械修理途中に部品調達を近くのDIYショップへ行くときなど、いちいちベルトからレザーマンを外さなくてはならず非常に面倒である。
耐久性のこともあろうが、出来れば某アメリカ製ライトのケースの様に、「ナイフケースのベルト通し」部分をベルクロかボタンにして、ベルトをしたままケースの着脱が簡単に出来る様にして欲しいと思うのは小生だけだろうか・・・。

いずれにしても「レザーマン」は、この先何十年も付き合える「使える道具」
(…とは言え、ちゃんとメンテをしての話だが)であることは確かである。